定食屋など街中の飲食店でも馴染み深いほうじ茶は、緑茶や紅茶とは異なる香ばしさが魅力です。ほうじ茶の優しい味わいは、家族団らんの場にもよく合います。

すっかり身近な存在となったほうじ茶ですが、成分の効能についてはよく知らないという人も多いのではないでしょうか。

ここでは、ほうじ茶の成分や効能について紹介します。緑茶との違いにも触れているので、ぜひ飲み比べるときの参考にしてみてください。

ほうじ茶の成分と効能

ほうじ茶とは、その名のとおり茶葉を焙じた(炒った)お茶のことをさします。番茶(新茶の後に摘み取られるお茶)や煎茶、茎茶などを強火で炒ることで、独特の香りと味わいを引き出したお茶です。

・香ばしさ
・さっぱりとした味
・濃い褐色の液色

ほうじ茶の特徴は、このように見た目にも香りにも味にも現れます。炒ることで、番茶のデメリットと考える人もいるカフェインや苦み・渋みが少なくなることが魅力のひとつです。

同じほうじ茶でも、葉を炒った「ほうじ茶」と茎を炒った「くきほうじ茶」では、味わいが異なります。あっさりとした味わいを楽しみたいときは「ほうじ茶」を、甘みとコクを楽しみたいときは「くきほうじ茶」がおすすめです。

一番茶(新茶)に比べると品質が劣るため、ビジネスシーンでは来客時にほうじ茶を出すことは失礼にあたるという考えがあります。しかし、ほうじ茶そのものの魅力から近年は多くの飲食店で取り入れられており、高い人気を得ています。

ほうじ茶の成分

ほうじ茶は使用する茶葉の種類(二番茶・三番茶の違いなど)や製造工程の違いによって、通常の緑茶とは異なる成分量へ変化していることが特徴です。

100gのほうじ茶を抽出した結果、成分内容は以下のとおりでした。

ほうじ茶浸出液(100g・0kcal)中の成分(浸出法: 茶 15g/90℃・650ml・0.5分)

水分:99.8g
炭水化物:0.1g
ナトリウム:1㎎
カリウム:24㎎
カルシウム:2㎎
リン:1㎎
ビタミンB2:0.02㎎
ナイアシン:0.1㎎
葉酸:13μg
カフェイン:0.02g
タンニン:0.04g

上記データは、「日本食品標準成分表2015年版」を参照したものです。

ほうじ茶成分の効能

ほうじ茶にはカルシウムなどのミネラルのほかに、葉酸などの複数の成分が含まれています。中でも代表的な成分は、緑茶でもおなじみのカフェインとタンニンです。

・カフェイン…苦味のある成分
・タンニン…苦味・渋味成分

カフェインは含有量に違いがありますが、緑茶や紅茶にも含まれています。軽い苦味があり、主な効能は中枢神経興奮作用です。脳の中枢神経を興奮状態にするため、眠気覚ましとしてカフェインが愛用される理由となっています。

ただし、体質によっては逆の作用(眠気やだるさ)をもたらすこともあり、過剰に摂取しすぎないよう注意しなければなりません。ほうじ茶にもカフェインは含まれますが、100g中わずか0.02g程度です。

タンニンは苦味と渋味のもととなる成分です。ブドウなど植物の果皮にも多く含まれ、植物を紫外線によるダメージから守るはたらきから、抗酸化物質として注目されています。消臭作用なども期待できる成分です。

緑茶より体に良いって本当?

健康的な飲み物として、お茶をあえて飲む人は多いのではないでしょうか。とはいえ、お茶とひとくくりにしても摘み取り時期や製造工程などに違いによって成分に大きな差が出ています。

体に優しいことを意識してお茶を飲んでいる人は、お茶の種類ごとに異なる成分量も参考に、目的やライフスタイルに合う1杯を選ぶことが大切です。

たとえば緑茶とほうじ茶を比べると、ほうじ茶のほうが体に良いと感じる人もいます。理由は、カフェイン含有量の違いにあります。

緑茶よりカフェイン量が少ない

緑茶にも玉露など複数の種類がありますが、ここでは一般的に飲まれている煎茶を例にあげて解説します。

ほうじ茶は高温で炒ることでカフェインの含有量が変化していますが、緑茶に比べるとカフェイン量はごくわずかです。

カフェインがほうじ茶よりも多く含まれているといっても、緑茶のカフェイン量もごくわずかです。体質によって少量のカフェインで体調を崩す場合もありますが、すべての人に当てはまるものではありません。

カフェインの適切な摂取量についてはいまだ解明されておらず、国や機関によって見解が異なっています。また、コーヒーの含有量に比べると煎茶も少ない部類に入ることから、カフェインの量の差のみで「緑茶よりほうじ茶が体に良い」とは断言できません。

とくに含有量に気をつけなくてはならない体質の人や妊婦、小さな子供など、カフェインをできる限り避けたい人は、ほうじ茶を選んではいかがでしょうか。

重視しないのであれば、ほうじ茶と緑茶それぞれの味わいの違いで楽しむことをおすすめします。さっぱりした味や香ばしさを楽しみたいならほうじ茶を、新緑の甘みを感じたいなら煎茶が最適です。

ほうじ茶のカフェイン量

緑茶に比べるとカフェインの含有量が少ないほうじ茶ですが、大きな差とはいえません。「日本食品標準成分表 2015年版」を参照すると、茶葉の量や浸出時間の差を加味しても、わずかな差です。

同じく玉露や紅茶のカフェイン含有量も含めて比較すると、以下のとおりでした。

種類 カフェイン含有量 浸出条件
ほうじ茶 20mg 茶葉15gを90℃のお湯650mlで0.5分浸出
緑茶(煎茶) 20mg 茶葉10gを90℃のお湯430mlで1分浸出
玉露 160mg 茶葉10gを60℃のお湯60mlで2分30秒浸出
紅茶 30mg 茶葉5gを熱湯360mlで1分30秒~4分浸出

カップ1杯あたりのカフェイン含有量のみを意識するのであれば、煎茶とほうじ茶どちらを選んでも、摂取する量に違いはないでしょう。

ただし、玉露や紅茶など煎茶以外の飲み物と比較した場合、ほうじ茶のほうがカフェイン摂取量を抑えることができます。

ほうじ茶をおすすめしたい人

日常的に摂取するうえで、緑茶や紅茶なども心配するほどのカフェインは含まれていませんが、体質や体調によっては負担を感じることがあります。わずかでも抑えたいなら、毎日の水分補給をほうじ茶に変更してみてはいかがでしょうか。

とくに以下の特徴を持つ人は、ほうじ茶をおすすめします。

・体力が落ちている
・乳幼児

カフェインは体内に取り込むと時間をかけて分解され、やがて排出されます。しかし、体力が落ちていると内臓のはたらきが鈍くなり、カフェインの分解も通常以上の時間を要することがあります。そのため、病気などで体力が落ちている人は、緑茶よりもカフェイン含有量の少ないほうじ茶のほうがおすすめです。

5歳前後までの乳幼児はカフェインを分解する機能自体が十分に発達していないため、摂取量に注意した方が良いでしょう。健康的な乳幼児であっても、大人に比べると分解に時間がかかります。

ほうじ茶を乳幼児へ与えるときは、薄めて飲ませてください。体質によっては少量のカフェインでも体調を崩す場合があるため、無理に与えることは避けましょう。

がんへの効能は見つかっていない

さまざまな健康効果を目当てにお茶を積極的に飲む考えがありますが、すべての効能が証明されたものとは限らないため、注意が必要です。

静岡県立大学では、がんへの効能を確かめるために以下のような実験が行われました。

・『抗プロモーション活性』に対する効き目を調べた
・お茶の種類ごとに実験を行い、結果を比較
・飲み方ごとに実験を行い、結果を比較

『抗プロモーション活性』とは、発がん性の二段階目に対する効き目を示すものです。お茶の種類(煎茶・ほうじ茶・茎茶・番茶など)や飲み方(熱湯で浸出した緑茶・紅茶)ごとに結果が比較されました。

番茶が1番高い効き目を示し、次いで茎茶が明確な効き目をあらわしました。一方で番茶を焙じたほうじ茶は、成分が変化したことで全く効果が期待できないと判明しています。

(参考:「お茶の種類とがん予防効果」https://shizuoka-cha.com/index.php/ocha/science/%E2%91%A5%E3%81%8A%E8%8C%B6%E3%81%AE%E7%A8%AE%E9%A1%9E%E3%81%A8%E3%81%8C%E3%82%93%E4%BA%88%E9%98%B2%E5%8A%B9%E6%9E%9C/)

まとめ

ほうじ茶は褐色の見た目と香ばしい風味が人気を呼び、近年は緑茶と同様に一般家庭や飲食店でも飲まれています。

健康目的でお茶を飲んでいる人の中で、少しでもカフェイン摂取量を減らしたいと考えているのであれば、いつものお茶をほうじ茶に替えてはいかがでしょうか。薄めることでほうじ茶特有の香ばしさを残しつつ、さらにカフェイン摂取量を減らすこともできます。

ただし、がん予防など一部の健康的効果は期待できないことが実験で判明しています。特定の病気予防目的ではなく、まずはほうじ茶だけが持つ香りと味わいを楽しんでみてください。

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